きりきり きりきり ねじれて ねじれて ねじれて ねじれて すれ違うこの想いが 決して重なることは無い 僕らは何処で間違えたのだろう? 想いの螺旋1 友達になってもう何年経つだろうか… 空気のようにいつも傍にいるのが 当たり前になるほどに 君の傍にずっとずっといた 誰よりも君に近しい人間は僕で お互いにとって一番の友達になれた でも 君は 僕に ――てはくれない。
初めて会ったあの夜から 君の心の闇には気が付いていた。 その瞳の奥底に眠るのは憎悪。 今では随分穏やかにはなったけれど 何時までたっても君から闇は 消えやしない。 僕では君を助けられないの? 月日が経っても 君は心の真実を 僕には見せてくれはしない。 どうして、昔の話を 家族の話をしてくれないの? 人間が人間に完全に心を開くことは とても難しいことだと知っているけれど。 僕はまだそんなに信用が無いのだろうか? 君の僕への想いを疑うわけじゃないけれど 僕は君の心が知りたい。 君は 君は 僕を どう 想っているの?   
  初めて会った夜に君が見せた涙   君の涙を見たのはあの時だけ   君はずっと笑顔だった。   どんなに辛い修行の時でも   どんなに危ない目にあっても   君はいつも笑顔だった。   ねえどうして…   どうしていつも笑っているの?   きっと悲しいことも苦しいことも   あったと思うんだ。   でも   どうして   僕の前では泣いてくれない?   どうして   自分のために   涙を流さないの?   君は僕の泣き場所。   僕の最後の心の砦。   でも…   君は僕を   頼りにしていない。   それが枷になって   僕の心を縛る。   僕は   まだ   君に   心を   開けない。   その笑顔は大好きだけど。   数え切れないほど君の笑顔に   救われたのに願ってしまう。   どうか   どうか   君が   自分を   想って   泣く時は   僕の傍で   ありますように。
穏やかな日々が続いて久しい崑崙山脈に 不吉な報せ。 元始天尊が直弟子である二人の 少年が突如失踪したのである。 明らかに尋常でない二人の消え方に 元始天尊自らが千里眼で二人を捜索した。 しかし崑崙の総領の能力を以って捜索しても 未だ二人の行方は分からずじまいだった。 きりきり きりきり ねじれて ねじれて ねじれて ねじれて すれ違うこの想いは 決して重なることは無い ねじれて ねじれて できた螺旋 もう 決して 元には 戻れないー。
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************* く…暗いっ…なんて暗さなんだっ! いやこれは…なんか封神じゃないぞ。 次から…次からちょっとは明るくなるはずです。 ちゃんと二人が出てきます。 で、この話は普賢ちゃんの過去暴露話とか出てきて なんていうか…潔癖な方にはお薦めできない 展開って感じです。 ともあれ今までのと比べるとシリアスで ちょい暗めかも……。 ちなみにきりきり…というのはルームメイトBが 工作中のカッターの音を聞いて引用しました。 なんとなくインスピレーション。 でもカッターを想像したら話台無しですね、はい。 所詮mintの頭はこんなもの。 というーわけで あまり期待せずに次を待ってやって下さい(^−^;) 峪栞