モリモトシギゾウムシ Curculio morimotoi Notsu
モリモトシギゾウムシ
本種の大きさは4-5mmと中型のシギゾウムシで,8月下旬から9月初旬にかけてハンノキで見られます.比較的珍しい種で
まだ産地は限られています.東海地方ではどこにでも生えているヤマハンノキにはいないようです.
卵はハンノキの雄花の花穂の中に産み込まれ,幼虫はその中で成長します.成熟幼虫は花穂を脱出して土中で
蛹化・羽化すると思われますが確認はしていません.
森本桂氏
森本氏は言わずと知れた甲虫分類学の大家,とりわけゾウムシ界の世界的権威であることはご承知のことでしょう.
九州大学農学部を定年退官された後も相変わらず大変お忙しい日々を送られ精力的に研究を続けておられます.
上の写真は九州大学の研究室におじゃまをしたときのものです.標本箱や文献の山の中で顕微鏡をのぞいていらっしゃいました.
和名にモリモトと付くゾウムシは本種だけですが,学名の方は大変にぎやかで,
属名 Morimotozo,Katsurazo に先生の名前が献じられています.
また種小名に morimotoi と付けられた種はゾウムシに限らず数知れずといった感じです.