イコマケシツチゾウムシ Trachyphloeosoma advena Zimmerman
イコマケシツチゾウムシは落ち葉の下の腐葉土をふるいにかけて探します.大きさは
2mmほどしかなくしかも土色をしているので,じっとして動かないとよほど目をこらして見てもまず気づきません.
ふるった土をうすく拡げてしばらく待っているともぞもぞと動き出すのでやっと見つけることができます.
地上にでてくることはほとんどないので見たことのある人は少ないでしょう.
この仲間はメスだけで単為生殖をします.また,後翅は退化していて飛ぶことはできません.そのため地域ごとに種が異なっている可能性もあります.
分類は現在進行中で今後多くの種が記載されそうです.
きわめてよく似たケシツチゾウムシ Trachyploeosoma setosum Wollaston が本種と同様に分布していますが,前者では上翅の毛が奇数間室のみに生えているのに対して
本種はハリネズミのように各間室にかなり目立つ毛が一列に生えています.両者とも東海地方では比較的普通にいますが,本種のほうがたくさんいるようです.