イチハシシギゾウムシ Curculio ichihashii Morimoto
イチハシシギゾウムシ
本種はチビシギゾウとほぼ同じくらいの小型種です.今のところ三重県,和歌山県以外では見つかっていませんが,棲息環境が特別であるということはなく,
照葉樹林があれば見つかるかも知れません.4月中旬から現れますが,9月にも採集されています.ホストが何かは分かっていません.
シイをすくうと捕れるということですが,筆者は神社裏の暗いヒノキ林に生えているアオキからたくさん捕りました.
また,市橋氏によればサカキからも捕れるとか.
市橋甫氏
氏は三重県きってのゾウムシ屋です.新種,未記録種の発見は数知れず,氏に献名されたゾウムシは4種もあります.
特に,土壌中のゾウムシを求めて三重県いたるところの土を持ち帰って調べられています.またこの中からも ichihashii が誕生することでしょう.
ゾウムシ以外の様々な甲虫についても多くの新種を発見されており,ichihashii と命名された
種がたくさんあります.県内多くの市町村の昆虫分布調査に携わっておられ,採集に原稿書きにとお忙しい毎日だそうです.
追悼
市橋甫氏は 2008年7月13日 脳梗塞で突然永眠されました.享年73才でした.亡くなった当日は御在所山でアカトンボの調査をされていたそうです.
まだまだご活躍が期待されていただけにまことに悔やまれます.