中仙道自歩記其ノ参 2001.05.03
第3回目5月3日、前回の続きで、中津川温泉「湯船沢」を起点に「湯船沢」(ゆぶねざわ)→「馬篭宿」(まごめ)→「妻籠宿」を目指す。これからは、ほんまもんの木曽路ですね。歩いて初めて判るけど、こちらのコースの方が逆の「妻籠宿」→「馬篭宿」より楽よん。でもね、またしても誘惑に負けて、苦労したのよねんのねん。

JR中津川駅からバスで「湯船沢」まで。そこから歩きよん。「湯船沢」で降りる人は、基本的に温泉目的。こっから歩いて「馬篭宿」に行くのは、もの好き以外にはない。GWですから、バスは行楽で満員こ。歩き出して数分で、今乗ってきたバスに抜かれ、車中から「あの人たち、さっき降りた人よね?ここから歩くのかしら」そんな会話が聞こえそうなおば様達の好奇の目線が、おっさん2人を舐める。「こら〜、こっちが正統派ウォーカーぞい!」とは言うものの、晴天に、気も晴れやか。

「湯船沢」(ゆぶねざわ)→「馬篭宿」は楽勝。3キロよん。私らの町よりちょいと山道らしいかな?濃尾平野や関東平野にお住まいで、歩かない人にはちょいと大変でしょうか?いずれにしろ、ゆっくりあるいても小1時間すから。馬篭宿は大賑わい。GWだもんね。車で行けばもっと楽勝。でも、そこを時間かけて歩く、リッチやね、贅沢やね。チョックラ見下ろした気分。ふふふ。

見下ろした気分はええんやけど、自家用車で来た観光の方から見れば、「えりゃ〜、りきはいっとるな〜。汗かいて、わしには出来んな〜!」でしょうね。この間までは、水色もそ〜やったから、よ〜わかるよん。でもね、一辺歩いてみや〜て!汗かいてみや〜て!昔は皆、歩いとったんやから。

馬篭宿は、細い登り坂沿い(見ての通り、結構きついで)に古い町並みが並ぶ、島村藤村の生家もある(今回は寄らず、「夜明け前」やで、わかるかな?))。坂は石畳。端から端までほんの少しで、ぶらぶら行っても知れてます。観光資源としては、ま〜ま〜やね。保存は、大変やね。何度も来てるけど、GWのような時はいいね、活気があって、本日は祭り太鼓の披露がありました。我等2名、ひたすら歩きます。

馬篭宿を過ぎるても、登りが続き、そして下る。そして登る。ここからは、ほんまもんの山の中。上り下りが、半端ではありません。ところどころ、舗装された一般道を歩きますが、石畳をも歩く。馬篭→妻籠は、ウォーカー多し。すれ違う時は挨拶しましょう。「こんにちは」ですね。

もくもくと歩くと、さほど負荷もなく(大した距離ではありません)妻籠宿へ。こっちは、馬篭宿より、観光資源としては上。観光バスの数が違う。自家用の数が違う。GWとはいうものの、これはすんごい!周辺は大渋滞。駐車場に入りきれずの「待ち」ですね。その横を悠然と歩く。妻籠宿の人ごみの中をすり抜けて、駐車場の休憩所(長いすがあるだけ〜)へ。12時、昼の休憩。自前のお握りを頬張る。「うみゃ〜で、いかんて〜」。でもね、・・・。

こっからですわ〜。少しづつ、計画にズレが・・・。

妻籠宿から車ですぐそこに、木曾路館という温泉があります。JR南木曾(なぎそ)駅から無料シャトルバスが出てるんだけど、そいつに便乗して、温泉入って、ビ〜ル飲んで、極楽気分を味わおうという算段出んな。早速、木曽路館に電話して途中で拾ってもらうお願いして、快くOKでんな〜。わ〜い!風呂や!温泉や!ぬか喜び。

が〜ん!次のバスは、なんと1時間半後やて。ちょっと待って〜な。客やぞ、客。ほとんど金落とさんつまらん客かもしれへんけどさ〜。あじゃ〜、どうしましょ?そこでトライアスロンもりたん「・・・・」。言わんでもわかるがな。歩くの?こっから?ず〜と登り坂やけど?1時間余かかるよ?もっとかかるかもよ?暑いよ?大変よ?だ〜れも歩かんよ?そこ歩くの?ふ〜。アスファルトの上を、炎天下に歩くのって大変。照り返しきついしさ〜。トライアスロンもりたん「マラソンは・・・」。聞きともないわい。暑くらしい〜。わしゃ、ウォーカーやちゅうの、マラソンランナーと比較してどうするの?水色「やっぱ、歩くんだ」トライアスロンもりたん「大したことないて」はいな「ほんと?しょあ〜ないな〜」。

しぶしぶ歩き出したけど、お〜!チャンと歩道もあるじゃん。ええでないの、うんうん。快調快調。と、思っただけ。すぐに歩道は途切れて、車道のおまけの歩道を歩く。とにかく「暑い」。トライアスロンもりたんに置いて行かれる。当然、歩道幅がないから縦列歩行なので、体力勝負ではかなわん。あっという間に10メートル。並んで歩けば、馬鹿話のひとつも出来ようが、一人で歩くと、こりゃ修行や。中学1年の時の部活思い出すわ。これ「しごき」とちゃう?自分でやっとるからちゃうな〜。もっとつら〜わ。

ふと前方、トライアスロンもりたんを見ると、よたっとる。真っ直ぐ歩いとらん。左右にふらふらしながら歩いとる。ふふふ。口ほどでもないな〜。へへへ、木曽路館に着くまでに、追い着けるな。あれ?真っ直ぐ、歩いてる?なんや、立ち直ったか〜?少しすると、又よたっとる。前から来る車が、避けとるやないか〜。危ないぞ〜。水色「お〜い、大丈夫か?」トライアスロンもりたん「あかん」。ほ〜、あかんってか。勝ちやな。こいつはかっこし〜やな。何が、トライアスロンじゃ、へへへ。

最近は田舎に行けば行くほど「道」がいいって言うじゃない?事実この道もいい訳よ。山沿いをくねくねするもんだけど、さほど見通しが悪いわけでなく、ということは仕掛けがあるんですね〜。要〜わさ、橋が至る所にあるんだね。谷越えの橋が。トライアスロンもりたんなにを隠そう「高所恐怖症」。橋の上に来ると、下を見ると怖いから、どうしても車道よりに出てきちゃう訳さ。結局追い付けず。やっぱ体力差はいかんとも出来ず。

よったっよたで「木曾路館」到着。南木曾温泉(なぎそおんせん)「木曾路館」が正式名称かな?蕎麦道場って、名もあるね。みやげ物屋と温泉です。観光バスが大量にやってきます。入泉料は800円。JR主催のウォーキング何たらの葉書(JR各駅に有ります)を持ってくると、半額の400円。湯は、下呂・湯船沢同様のお肌つるつる湯。露天・サウナ付き。受付で、リングを貰えば何度も入浴できます。入泉料コミコミのお食事プランもあります。おっさん2人は、無料休憩所で持ち込み不可にもかかわらず〜、タオルで隠しながらアサヒの発泡酒。「うみゃ〜でいかんわ」。ただし、本日GWで満員御礼。横にもなれず帰路に付く。帰りは、間違いなく無料シャトルバスでJR南木曾(なぎそ)駅へ。例の渋滞にはまったらしいけど、ぐ〜ぐ〜におやすみで、目が開いたら駅でした。難儀やけど、名古屋方面は中津川で乗り換えです。

春季おわりに)

そもそも、こんな形で公表する予定もなく、思い出しながらの記録でした。こんなことなら、色々残しておけばな〜が、反省でしょうか。1月の雪の行軍は、言葉に表せない、いい思い出。さて、秋季はJR釜戸駅からもう一度スタートですが、東に向かわず西へ向かいます。写真もコメントもばっちり、書くからね〜。お楽しみに。では、10月の秋季自歩記で、会いましょう
Annex
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