「ほら、お主らに土産じゃぞ(^^)」
  「わーいvありがとう、かぁさま〜vv」×2
 
 
  20分後…

 
  (…にぃさま、ぬいぐるみとばっかり遊んでて全然望と遊んでくれない…)
 
  「………」

  「わっ」
  普賢2(ツー)は突然うしろから抱きついてきた望2ににわかにバランスを崩す。
  
  「望ちゃん、どうしたの?」
  「……」

  望2(ツー)は涙目になっていた。
  できるだけ優しく訊いてみる。 
  けれど望2に返事はない。
  普賢2はそんな望2の様子を見て問いただしはせず、自分で答えを見つけようと
 黙って望2を眺めていた。

  ふと、涙を貯めた大きな瞳が、自分の手元に揺らいだ。
  そこで望2の視線は止まる。

  「望ちゃん、望ちゃんの恐竜はちゃんと向こうにあるよ?これは僕の。」
  「………」
  普賢2はちょっと離れた所に転がっているぬいぐるみを指差し、
 次に母から貰ったぬいぐるみを大事そうに抱えてみせた。
  一方の望2はそれを訊いて更に瞳に涙を貯め、唇を一の字に長く結んだ。
  望2にはめずらしく泣くのを我慢している様だった。

  「…望ちゃん?」
  「……」
  何も言わず自分の顔を見上げてくる望2の瞳は、もう涙が溢れ出しそうだ。   


  「……恐竜はにぃさまのでも、にぃさまは望のだもん……」
  小さな声で、それでもはっきりと、望2は発音した。
  望2は太公望の遺伝子から造られているだけに元々のIQは高いのだが、
 年齢が追いつかない為、読みはできるが書きが苦手だった。
  表す事、つまり順良く話をする能力は歳相応なのである(いや、寧ろそれ以下かも)。
  いつも単語と単語を一生懸命繋げて話をする。
  意味が解らない時もあるが、頑張って話をする望2はおもちゃの様で
 たどたどしくて可愛いと普賢2は思う。
  いや、ある意味こいつらはおもちゃなのだが…(←太乙に造られた人造人間)
  
  (あぁ、そういう事かぁ…)
  望2がいきなり自分に甘えてきた原因が解った普賢2は心の中で苦笑する。
  (やっぱり望ちゃんって可愛いなぁv)


  「一緒に遊ぼ?」

  望2に言われたから誘うのではなく、あくまで自分から誘ってあげる様に、
 この子が誘われ易い様に普賢2は言葉を選んでやる。


  そうして望2の目尻に貯まった涙をそっと唇で掬い取ってやった。

                                  終。

  春コミの翌日、キリさんに2達を描いてくれと頼んだら、カラーのナマ原を  貰ってしまいましたvいやっほう、やったね!!v   いろんな方の2達のイラストを集めるのが私の夢v   こんな可愛らしい2匹をどうも有り難うございましたvv   瞳に涙を貯めてる望2がっ!望2が可愛い…!!!Vvv   上の文章はキリさんがこのイラストについて語っていたのに私が便乗して文に  書き出してみました。   始め7行くらいがキリさん……ι      …ほとんどお前か!!(一人ツッコミ)   ごめんねキリさん。